「YOHJI YAMAMOTO, 新作を語る」Guest 鈴木慶一
IN VIRGIN MEGASTORE FUKUOKA

5月6日(火) 福岡ヴァージンメガストア 18:00〜




鈴木慶一さんプロデュースによるヨウジヤマモトの新作アルバム「HEM Handful Empty Mood たかが永遠」の発売を記念して、福岡を皮切りに全国5ヶ所で行われるヨウジヤマモト with SCUM RIDERSのライブツアー。
その初日の公演を前に、福岡のレコード店で山本耀司さんと鈴木慶一さんの トークイベントとサイン会が催されました。

今回のアルバムやライブツアーの話はもちろん、普段は別々の世界を生きているお二人がこういった形でコラボレーションすることになったきっかけやその面白さ、苦労、そして今後の活動に至るまで、お二人の口からじかに聞くことができた貴重な一時でした。


〜出合いとその時のお互いの印象は〜

高橋幸宏さんを介して、まずはプライベートなつきあいから始まったお二人。そのうちに耀司さんの音楽活動に慶一さんが関わるようになる。初めて会ったときの印象は、耀司さんの方は「70年代から80年代にかけて音楽を聴いてなかったんだよ。だからその時代にちょうど活躍していたムーンライダーズっていうバンドは実はちゃんと聴いたことがなくて」慶一さんは「(耀司さんの)洋服は持ってたけど、あんまり本人は見かけないからどんな人だとかわからなくて、でもすごく有名な人だからかなり緊張しましたね」とのこと。

〜今回のアルバムについて〜

ほとんどの曲がこのアルバムのために作られた新作(レコーディングしながら出来た曲も)という今回のアルバム。「作ってる途中でこれはいいものが出来ると確信して、キャンペーンもライブもやると決めた」という耀司さんと「レコーディングはとても楽しくて、仕上がりにも満足している」という慶一さんの言葉通り、完成度の高い作品で、作業もとてもいい状態で進んだようだ。特に慶一さんは、音を録っている最中にマジで居眠りしてしまったというくらいリラックスしていたとか。「学生の頃とかバンドやり始めた頃みたいな、懐かしい感じがしたよね。最近のライダーズではやってないレコーディングのやり方だったよ」

〜デザイナーヨウジヤマモト〜

レコーディング中は、プロデューサーである慶一さんの仕事振りを見せつけられていた耀司さん。「ああ、やっぱりすごいなって思ったら、今度は自分の仕事も見て欲しくなっていてもたってもいられなくなって」慶一さんを自身のパリ・コレに招待した。「気絶しそうな緊張感」を味わいながらショーを観た慶一さん。「すごい世界で生きてるなって思って、すごくショックだった。感動しましたね」


〜ライブについて〜

すべてはステージに出てみないとわからないという耀司さんと対照的に、慶一さんはかなりの緊張感を抱いている様子。その訳は「だって俺、ギター弾かなきゃならないんだよ(笑)ライダーズのときは良明っていうギター名人がいるからいいけど」とのこと。今回はあくまでも耀司さんのバックとしてのSCUM RIDRES(岡田さん、良明さんを除いた4人で構成)だが、慶一さん曰く「ちょっと(内容を)ばらしちゃうと、普段自分が歌ってる曲もやるんだけど、そのバッキングっていうのはすごく新鮮だった」というから、大いに楽しみだ。

〜今後のお二人は〜

「あの(デザイナーの)山本耀司がなぜ、というクエスチョンマークがみんなから消えてしまうくらい(音楽を)やり続けたい」(耀司さん)「この場で初めて言ってしまうけど、これはこの先もずっとやっていきたい。たとえ耀司さんが日本にいなくてもできると思う」(慶一さん)

Reported by MIWA (MRWS), Photo by JUN (MRWS)
Thanks to Noda-san (OR)

HEM Tour'97

Yohji Yamamoto
with SCUM RIDERS